なにごころ‐な・い【何心無い】
[形][文]なにごころな・し[ク]はっきりした考え、意図がない。なにげない。また、無心である。「万年筆で—・く二三行書きかけた時」〈漱石・明暗〉 「—・く御前にもて参りて」〈堤・虫めづる姫君〉
なつむし‐の‐いろ【夏虫の色】
染め色の名。蝉(せみ)または青蛾の二藍(ふたあい)色・緑色あるいは瑠璃(るり)色をいう。「—したるも涼しげなり」〈枕・二八一〉
なっとう‐じる【納豆汁】
すりつぶした納豆を入れた味噌汁。具には豆腐のほか、こんにゃく・シイタケ・油揚げなども用いられる。なっとじる。《季 冬》
なにげ‐に【何気に】
[副]《「なにげない」の「ない」を取り、形容動詞活用語尾「に」を付けて副詞化した語》俗に、はっきりした考えや意図がなくて行動するさま。「—時計を見たら3時ちょうどだった」 [補説]初出の時期は不...
なさけ‐な・い【情け無い】
[形][文]なさけな・し[ク] 1 思いやりがない。無情である。すげない。「随分—・い、苛酷な事もためらわずにする」〈鴎外・山椒大夫〉 2 同情の余地がない。嘆かわしい。「—・い成績に終わる」「...
な‐だた・し【名立たし】
[形シク]評判になりそうである。うわさが立ちそうである。「いと清げなる相婿とり給ひてけりな。あな—・し」〈落窪・一〉
なげ【投げ】
1 投げること。「槍—」「身—」 2 相撲・柔道の技の一。相手の回しや腕・首などに手をかけ、腰を入れて投げ倒すこと。上手(うわて)投げ・背負い投げ・首投げなど。「—を打つ」 3 囲碁・将棋で、終...
とく‐り【徳利】
1 酒などを入れる陶製・金属製などの、口の細い容器。銚子。とっくり。 2 《水中に入れると沈むところから》泳げない者をあざけっていう語。かなづち。とっくり。
と‐し‐た‐こと‐が【とした事が】
[連語] 1 (人を表す語に付いて)言動・状態が予想に反して似つかわしくない意を表す。…ともあろうものが。「私—、おとなげないまねをしたものだ」 2 その状態の程度のはなはだしいことを驚いたりあ...
とげ‐な・し【利気無し】
[形ク]しっかりしたところがない。気がきかない。「—・きものをば、あへなしと言ひける」〈竹取〉 [補説]一説に、「遂げなし」で、やりとげることができない意とも。