こころ‐はしり【心走り】
不安・心配・驚きなどで胸がどきどきすること。心騒ぎ。胸騒ぎ。「あやしく、—のするかな」〈源・浮舟〉
こころ‐はずか・し【心恥づかし】
[形シク] 1 他に対して気恥ずかしいさま。気が引ける。きまりが悪い。「御いらへ、いまめかしからず—・しき程に聞こえ給ふ」〈宇津保・楼上下〉 2 こちらがきまり悪く思うほどに相手がすぐれているさ...
心(こころ)は二(ふた)つ身(み)は一(ひと)つ
あれもこれもと望むのだが、自分のからだは一つしかなく、思うにまかせない。
こころ‐はや・し【心早し】
[形ク]心の働きがはやいさま。機敏であるさま。「この人、幼稚なれども—・き人にて」〈太平記・一四〉
心(こころ)は矢竹(やたけ)
《「矢竹」は「弥猛」の当て字》心がますます激しく勇み立つこと。「—にはやれども、もう叶はぬ」〈浄・千本桜〉
こころ‐はやり【心逸り】
心が勇み立つこと。気がせくこと。いらだつこと。「—のままに、祐成(すけなり)いかにもなるならば」〈曽我・八〉
こころ‐ば【心葉】
1 心ばえ。心。「人知れぬ我が—にあらねどもかきあつめても物をこそ思へ」〈和泉式部続集〉 2 綾絹の四隅や中央に、銀・銅などで作った梅花や松の枝などの形をつけ、組紐(くみひも)で飾ったもの。香壺...
こころ‐ばえ【心延え】
《「ばえ」は心の働きを外部に及ぼすことの意》 1 心の状態。心の持ち方。気だて。「—の優しい人」 2 思いやり。配慮。「そのほどの—はしも、ねんごろなるやうなりけり」〈かげろふ・上〉 3 おもむ...
こころ‐ばかり【心許り】
わずかに心の一部を表したものであること。贈り物をするときなどに謙遜していう語。副詞的にも用いる。「—の品」「お礼のしるしに、—粗餐を差し上げたいと存じます」
こころ‐ばせ【心馳せ】
1 平素からの心の働き。気だて。性質。心ばえ。「常(いつ)も楽しそうに見えるばかりか、—も至て正しいので」〈独歩・少年の悲哀〉 2 心配り。「この娘、すぐれたる形ならねど、なつかしう貴(あて)は...