いそ‐な【磯菜】
磯辺に生える食用海藻の総称。いそなぐさ。「こよろぎの磯たちならし—摘むめざしぬらすな沖に居(を)れ波」〈古今・東歌〉
いぶかし・い【訝しい】
[形][文]いぶか・し[シク]《上代は「いふかし」》 1 物事が不明であることを怪しく思うさま。疑わしい。「その説には—・い点がある」「—・そうな目つき」 2 知りたく思われて心が引かれるさま。...
うえ‐や【上屋】
宮中で、天皇の御座所近くにある女官の詰め所。「ゆゆしさに—に隠れ伏しぬ」〈枕・八一〉
うき‐ごり【浮吾里/浮鮴】
ハゼ科の淡水魚。河川・湖沼にすむ。全長約10センチ。体は淡褐色で黒褐色の雲状紋がある。食用。いしぶし。うしぬすびと。
うし‐ぬすびと【牛盗人】
1 牛を盗む人。牛泥棒。うしぬすっと。 2 口が重く、動作の鈍い人をののしっていう語。「—と言はれうとも後世願ひと言はれな」〈譬喩尽・四〉 3 ウキゴリの別名。 [補説]狂言の曲名別項。→牛盗人
うす‐らか【薄らか】
[形動ナリ]物の厚みや色合いがいかにも薄いさま。うっすらとしているさま。「—なる刀の、長やかなる」〈宇治拾遺・一〉 「中将の君、鈍色(にびいろ)の直衣(なほし)、指貫(さしぬき)—に更衣して」〈...
うち‐つけ【打(ち)付け】
[形動][文][ナリ] 1 物事が急に進むさま。また、急に行動をしたりするさま。いきなり。だしぬけ。突然。「お勢の袖を扣(ひか)えて—に掻口説(かきくど)く外、他に仕方もないが」〈二葉亭・浮雲〉...
うな‐め【畦目】
鎧(よろい)の菱縫(ひしぬい)の板の装飾として、威(おどし)の毛引(けびき)と菱縫の間をうねのようにからげたもの。うなめぬい。
うねび‐やま【畝傍山】
橿原市北西部にある山。標高199メートル。耳成山(みみなしやま)・天香具山(あまのかぐやま)とともに大和三山という。[歌枕]「大空に雁ぞなくなる—御垣原(みかきがはら)にもみぢしぬらし」〈夫木・一五〉
えびす【恵比須/夷/戎/恵比寿/蛭子】
《「夷(えびす)」と同語源》古くは豊漁の神。のち七福神の一人として、生業を守り、福をもたらす神。狩衣(かりぎぬ)・指貫(さしぬき)・風折烏帽子(かざおりえぼし)をつけ、右手に釣りざおを持ち、左わ...