とお‐つ‐くに【遠つ国】
遠くの国。遠方にある国。「—黄泉(よみ)の界(さかひ)に延(は)ふつたの己(おの)が向き向き」〈万・一八〇四〉
とお‐つ‐ひと【遠つ人】
[枕] 1 遠くにいる人を待つ意から、「松」「松浦(まつら)(=地名)」にかかる。「—松の下道(したぢ)ゆ」〈万・三三二四〉 2 雁(かり)は遠くから来るので、「雁」「猟路(かりぢ)(=地名)」...
とお‐つら【十列】
賀茂の祭りのときなどに近衛の官人によって行われた一種の競馬。また、それを行う人。馬を10頭並べて走ったもの、また、20人が2騎ずつ走った10番のもの、などの説がある。
とお‐づま【遠夫】
遠く離れている夫。会うことのまれな夫。また特に、七夕の牽牛(けんぎゅう)星のこと。「—の来べき秋なりいとのあみの玉のささがにかねてしるしも」〈夫木・一〇〉
とお‐づま【遠妻】
遠く離れている妻。会うことのまれな妻。また七夕の織女星。「天の川川風すずし—のいつかと待ちし秋や来ぬらん」〈夫木・一〇〉
とお‐で【遠出】
[名](スル) 1 遠くへ出かけること。遠あるき。「郊外まで—する」 2 芸者が自分の属する地域から離れて、客と旅行すること。「十吉の家の花助と別の家の千代松という二人へ—の口をかけて」〈荷風・...
十(とお)で神童(しんどう)十五(じゅうご)で才子(さいし)二十(はたち)過(す)ぎては只(ただ)の人(ひと)
幼いころは非常にすぐれていると思われていた人も、たいていは成長するにつれて平凡な人と変わりなくなってしまうこと。
とおとうみ【遠江】
旧国名の一。現在の静岡県西部。遠淡海(とおつおうみ)(浜名湖)のある国の意。遠州。
とおとうみさんちゅう【遠江山中】
葛飾北斎による風景版画のシリーズ「富嶽三十六景」の作品の一。遠江は現在の静岡県。山の中で木挽(こび)き職人が巨大な木材を加工している姿が手前に置かれ、木材とそれを支える支柱の間から遠方の富士山が...
とおとうみ‐の‐くに【遠江国】
⇒遠江