みだり‐がわし・い【濫りがわしい/猥りがわしい】
[形][文]みだりがは・し[シク] 1 みだらである。好色でいやらしい。「—・い言葉」 2 規律・礼儀・風紀などが乱れている。「いと、—・しき御有様どもかな」〈源・横笛〉 3 整理されていなくて...
みだり‐ごこち【乱り心地】
心を取り乱した状態。また、気分のすぐれない状態。病気。「—の悪しう侍れば、うつぶし臥して侍るや」〈源・夕顔〉
みだり‐ごと【乱り言/漫り言】
いいかげんなことをむやみにしゃべること。また、その言葉。「皆心にまかせたる—で」〈古道大意・下〉
乱(みだ)りに与(あた)うるは物(もの)を溝壑(こうがく)に遺棄(いき)するに如(し)かず
《「説苑」立節から》理由もなく人に物を与えるのは、谷間の流れに捨てるのよりもよくないことである。孔子の孫の子思の言葉とされる。
みだ・る【乱る/紊る】
[動ラ五(四)]《「乱す」に先行して用いられたが、中世以降「乱す」にしだいに移行した》 1 秩序をなくすようにする。整っているものを崩す。「議場を—・らんと企てしが」〈竜渓・経国美談〉 2 ば...
みだれ【乱れ/紊れ】
1 まとまっていないこと。整っていないこと。「裾の—をなおす」「電波の—」 2 秩序などが崩れること。「世の中の—」 3 心が平静さを失って混乱すること。「心の—を静める」 4 能の舞事(ま...
みだれ‐あし【乱れ足】
1 疲れたり酔ったりして、また、病気のためにしっかりしない足。みだりあし。「—は動かれず侍り」〈宇津保・楼上上〉 2 足を縦横に激しく踏みしめること。また、その足取り。「—を踏み、人交ぜもせず、...
みだれ‐お【乱れ尾】
乱れた尾。みだりお。「庭つ鳥鶏(かけ)の垂り尾の—の長き心も思ほえぬかも」〈万・一四一三〉
みだれ‐お【乱れ麻】
もつれた麻糸。「思ひ乱れて—の麻笥(をけ)を無みと」〈万・三二七二〉
みだれ‐お【乱れ緒】
1 乱れもつれたひも。 2 衛府(えふ)の官人が履いたわらじの一種。つま先の編み余りのわらを乱れたままにしたもの。みだれおのくつ。