わらじ‐がけ【草鞋掛け】
1 わらじをはいていること。わらじをはいたままであること。遠くへ出かけたりするさまを表す。 2 わらじをはくときに当てる足の甲掛け。
わらじ‐くい【草鞋食い】
「わらじずれ」に同じ。「足に—は出来ぬかや」〈一葉・大つごもり〉
わらじ‐ざけ【草鞋酒】
旅立ちの際に、わらじをはいたまま飲む酒。別れに際しての酒盛り。
わらじ‐ずれ【草鞋擦れ】
わらじの緒で足の皮がむけて痛むこと。わらじくい。
わらじ‐せん【草鞋銭】
わらじを買うぐらいの金。旅費としてのわずかの金銭。
わらじ‐だいおう【草鞋大王】
仁王門の仁王のこと。祈願の人がその前にわらじをぶら下げるところからいう。
わらじ‐ばき【草鞋穿き】
「わらじがけ1」に同じ。
わらじ‐むし【草鞋虫】
等脚目ワラジムシ科の甲殻類の総称。落ち葉などの間などにすむ。体長約1センチ、平たい紡錘形で体節が並び、灰褐色。おめむし。ぞうりむし。
草鞋(わらじ)を脱(ぬ)・ぐ
1 旅を終える。 2 旅の途中で宿泊する。旅宿に落ち着く。 3 各地を転々とするばくち打ちなどが、ある土地に来て一時身を落ち着ける。
草鞋(わらじ)を穿(は)・く
1 旅に出る。 2 罪を犯したばくち打ちなどが、土地を離れる。「長の—・く」 3 売買の時などに、値段を偽って上前をはねる。「草履の売人(うりて)にわらぢはくあり」〈滑・膝栗毛・八〉