うつたえ‐に
[副](多くあとに打消しや反語を伴って)いちずに。むやみに。「—鳥は喫(は)まねど縄延(は)へて守(も)らまく欲しき梅の花かも」〈万・一八五八〉 「—かうておはすらんと思ひよらんやは」〈浜松・一〉
え【得/能】
[副]《動詞「う(得)」の連用形から》 1 (下に打消しの語または反語を伴って)不可能の意を表す。…できない。うまく…できない。「若者は挨拶の言葉も—言わないような人で」〈有島・溺れかけた兄弟〉...
え‐や
[連語]《副詞「え」+係助詞「や」》 1 疑問の意を表す。…できるだろうか。「皆下屋(しもや)におろし侍りぬるを、—まかりおりあへざらむ」〈源・帚木〉 2 反語の意を表す。どうして…できようか、...
えや‐は
[連語]《連語「えや」+係助詞「は」》反語の意を表す。どうして…できようか。「かくとだに—いぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを」〈後拾遺・恋一〉
か‐い
[終助]《終助詞「か」+終助詞「い」から》文末にくる種々の語に付く。 1 (親しみをもって)疑問・反問・確かめの意を表す。「おや、雷—」「そんなことでいいの—」 2 反語の意を表す。「そんなに簡...
かい‐の
[連語]《終助詞「かい」+終助詞「の」。近世語》文末に付けて用いる。 1 疑いをもって尋ねかけたり、確かめたりする意を表す。「こんな時に客引いてくれそなものではない—」〈浄・丹波与作〉 2 反語...
かけ‐て【掛けて】
[副] 1 心にかけて。「山越しの風を時じみ寝(ぬ)る夜おちず家なる妹を—しのひつ」〈万・六〉 2 ちょっと。少しでも。「この人の御ことをだに—聞き給ふは」〈源・夕霧〉 3 (下に打消し・反語の...
か‐は
[連語]《係助詞「か」+係助詞「は」》 1 感動のこもった疑問の意を表す。…か。…のか。…かなあ。「おぼつかな野にも山にも白露の何ごとを—思ひおくらむ」〈新古今・秋下〉 2 反語の意を表す。…だ...
かも
[終助]名詞、活用語の連体形、まれに形容詞シク活用の終止形に付く。 1 感動を込めた疑問の意を表す。…かなあ。「一つ松幾代(いくよ)か経ぬる吹く風の声の清きは年深み—」〈万・一〇四二〉 2 感動...
か‐や
[連語]《係助詞「か」+間投助詞「や」》 1 (多く「とかや」の形で)不確定な伝聞または推定の意を表す。…とかいうことだ。「例の、独りごち給ふと—」〈源・蜻蛉〉 2 体言、活用語の連体形に付いて...