あき‐あじ【秋鰺】
秋にとれるアジ。《季 秋》「—に遊行(ゆぎゃう)寺通り早日暮れ/かな女」
あき‐かぜ【秋風】
1 秋に吹く風。秋になって吹いてくる涼しい風。しゅうふう。《季 秋》「—や干魚をかけたる浜庇/蕪村」 2 「秋」を「飽き」に掛けて、男女間の愛情が冷めることのたとえ。
秋風(あきかぜ)が立(た)・つ
1 秋風が吹く。 2 男女間の愛情が冷める。「二人の間に—・つ」
あき‐がた【飽き方】
嫌気が差してくること。飽きがきはじめた状態。「色好みける女、—になる男のもとに」〈伊勢・一三一〉
あきない‐みょうり【商い冥利】
1 神仏の加護によって、商売が繁盛すること。また、その加護。商い冥加。「—に尽きる」 2 (商人の誓いの言葉として副詞的に用いて)決して。「男冥利—虚言(きょごん)ござらぬ」〈浄・博多小女郎〉
あき‐の‐おうぎ【秋の扇】
1 秋になって使わなくなった扇。あきおうぎ。 2 《漢の宮女、班婕妤(はんしょうよ)が君寵を失った自分を秋の扇にたとえて詩を作った故事から》男の愛を失って捨てられた女のたとえ。団雪(だんせつ)の扇。
あき‐の‐そら【秋の空】
1 秋のころの高く澄み渡った空。あきぞら。《季 秋》「にょっぽりと—なる不尽(ふじ)の山/鬼貫」 2 《秋の天気が変わりやすいところから》人の心や愛情などが変わりやすいことにたとえる。「男心(女...
あき‐の‐ちぎり【秋の契り】
1 秋に会おうという約束。特に、男女の約束。「天の川—の深ければ夜半(よは)にぞ渡す鵲(かささぎ)の橋」〈続後拾遺・秋上〉 2 (「秋」に「飽き」を掛けて)さめてきた男女間の情。「互ひに—とはな...
あき‐の‐ななくさ【秋の七草】
秋を代表する七つの草花。萩・尾花・葛(くず)・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・桔梗(ききょう)。《季 秋》→春の七草 [補説]万葉集の山上憶良の歌では、桔梗の代わりに...
あきのひとみ【秋の瞳】
八木重吉の処女詩集。大正14年(1925)刊。