やまざきよじべえねびきのかどまつ【山崎与次兵衛寿の門松】
浄瑠璃。世話物。3巻。近松門左衛門作。享保3年(1718)大坂竹本座初演。山崎与次兵衛と遊女吾妻の情話に、親子・夫婦の情愛や、義侠心を織り込んだ物語。寿の門松。
山(やま)と言(い)えば川(かわ)
人の言葉に常に反対することのたとえ。右と言えば左。
やまとこじふうぶつし【大和古寺風物誌】
亀井勝一郎による評論。昭和18年(1943)刊。左翼文学から退き、日本の古典作品や仏教思想に傾倒するようになった著者が、大和(やまと)路の古刹(こさつ)を訪ねた感慨を文明批評としてまとめたもの。
やま‐ふじ【山藤】
マメ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。本州中部以西の山野に自生。蔓はフジとは逆の左巻き。葉は卵形の小葉からなる羽状複葉。4月ごろ、紫色の蝶形の花が総状に垂れ下がって咲く。《季 春》「—や短き房の花...
やまんば‐もの【山姥物】
歌舞伎舞踊の一系統。能「山姥」、およびそれに基づく近松門左衛門の浄瑠璃「嫗(こもち)山姥」によったもの。常磐津(ときわず)・富本・清元など数多くあるが、常磐津「薪荷雪間市川(たきぎおうゆきまのい...
やりのごんざかさねかたびら【鑓の権三重帷子】
浄瑠璃。世話物。2巻。近松門左衛門作。享保2年(1717)大坂竹本座初演。茶道師匠浅香市之進の妻おさいと鑓の名手笹野権三は、不義密通の濡れ衣を着せられ、市之進に討たれる。近松三姦通物の一。通称「...
や‐ろう【夜漏】
夜の時刻をはかる水時計。転じて、夜の時刻。「ここに—三更にして、狐の声聞こゆ」〈万・三八二四・左注〉
やんごと‐な・い【止ん事無い】
[形][文]やんごとな・し[ク]《「止む事無し」が一語化したもの》 1 家柄や身分がひじょうに高い。高貴である。「—・い生まれ」「—・いお方」 2 そのまま捨てておけない。なおざりにできない。の...
ゆ【揺】
琴などを弾くとき、余韻を波うたせるために左手の指先を軽く弦に当てて揺すること。また、その奏法や音。「—の音(ね)深う澄ましたり」〈源・明石〉
ゆいしん‐いっとうりゅう【唯心一刀流】
江戸前期の剣術の一派。伊東一刀斎景久の門人、古藤田(こふじた)勘解由左衛門唯心により創始。古藤田流。