き‐さんじ【気散じ】
[名・形動] 1 心の憂さをまぎらすこと。また、そのさま。気ばらし。「近郊の遊覧地へ—な一日を暮しに行った」〈芥川・秋〉 2 気苦労のないこと。また、そのさま。気楽。のんき。「—な暢気(のんき)...
き‐しょ【寄書】
[名](スル) 1 手紙を書き送ること。また、その手紙。 2 新聞・雑誌などに文章を寄せること。また、その文章。寄稿。投稿。「弾劾状を新聞に—してやる」〈魯庵・社会百面相〉
き‐ぜん【喟然】
[ト・タル][文][形動タリ]ため息をつくさま。嘆息するさま。「主人の小野里代議士は—として長嘆息を洩らした」〈魯庵・社会百面相〉
きっすい‐いん【吉水院】
奈良県吉野山にある金峰山寺(きんぷせんじ)の僧坊。役小角(えんのおづの)の庵という。明治の神仏分離で廃寺、吉水(よしみず)神社となる。源義経が追われて潜み、後醍醐天皇が行宮としたことで有名。
きつ‐きつ【屹屹】
[ト・タル][文][形動タリ]山などが高くそびえ立つさま。また、いかめしい感じがするさま。「編輯(へんしゅう)記者の—として原稿に対する机の前を」〈魯庵・社会百面相〉
きのした【木下】
姓氏の一。 [補説]「木下」姓の人物木下恵介(きのしたけいすけ)木下順庵(きのしたじゅんあん)木下順二(きのしたじゅんじ)木下幸文(きのしたたかふみ)木下長嘯子(きのしたちょうしょうし)木下藤吉...
きも‐い・る【肝煎る】
[動ラ五(四)]世話をする。取り持つ。「足下に婦人を一名—・って貰いたいのじゃが」〈魯庵・社会百面相〉
きも‐だましい【肝魂】
《「きもたましい」とも》 1 胆力。気力。きもだま。「貴嬢方(あなたがた)御婦人に対(むか)うと—が縮んで」〈魯庵・社会百面相〉 2 心。「—も身にそはず、あきれたるさまにて」〈平家・三〉
肝(きも)を消(け)・す
1 「肝を潰(つぶ)す」に同じ。「—・して周章(あわ)てて逃出そうとすると」〈魯庵・破垣〉 2 苦心する。心を尽くす。「心をくだき、—・しけるところに」〈太平記・一一〉
きゅう‐ち【九地】
きわめて低い所。地の底。⇔九天。「九天の上から—の底に落ちた気がした」〈魯庵・くれの廿八日〉