ぼろ【梵論/暮露】
半僧半俗の物乞いの一種。鎌倉末期に発生。室町時代には尺八を吹いて物を乞う薦僧(こもそう)が現れ、のちの虚無僧(こむそう)はこの流れという。梵論字(ぼろんじ)。梵論梵論(ぼろぼろ)。
ぼろ‐ぼろ【梵論梵論/暮露暮露】
「ぼろ(梵論)」に同じ。「—多く集まりて、九品(くほん)の念仏を申しけるに」〈徒然・一一五〉
ぼろん‐じ【梵論字/梵論師】
「ぼろ(梵論)」に同じ。
ぼん【梵】
《(梵)brahmanの音写から》 1 インドのバラモン教における最高原理。世界創造の根本原理。ブラフマン。 2 梵天。1を神格化したもの。仏教に取り入れられ、守護神の一となった。 3 清浄・神...
ぼん【梵】
[音]ボン(呉) 1 バラモン教の最高原理。ブラフマン。「梵天・梵我一如(ぼんがいちにょ)」 2 仏教に関する物事に付ける語。「梵妻・梵鐘・梵刹(ぼんせつ)」 3 サンスクリット。「梵語・梵字・...
ぼんうんあんざつわ【梵雲庵雑話】
淡島寒月の散文集。昭和8年(1933)、寒月没後に刊行。梵雲庵は寒月の号。
ぼん‐おう【梵王】
「梵天」に同じ。
ぼん‐おん【梵音】
《連声(れんじょう)で「ぼんのん」とも》 1 梵天の王の声。五種清浄の音を発するという。また、仏の音声。 2 四箇(しか)の法要のとき、散華(さんげ)ののちに唱える偈頌(げじゅ)。 3 読経の声...
ぼん‐かく【梵閣】
てら。寺院。梵刹(ぼんせつ)。
ぼんが‐いちにょ【梵我一如】
インドの哲学書ウパニシャッドに代表されるバラモンの根本思想で、宇宙の根本原理であるブラフマン(梵)と個人の本体であるアートマン(我)とは同一であるというもの。