もも‐たらず【百足らず】
[枕]百に満たない意から、「八十(やそ)」「五十(い)」にかかる。また、「や」「い」の音を含む「山田」「筏(いかだ)」「斎槻(いつき)」にかかる。「—八十隅(やそくま)坂に手向けせば」〈万・四二七〉
もも‐だ・る【百足る】
[動ラ四]《「ももたる」とも》十分に備わる。豊富である。ももちだる。「生ひ立てる—・る槻(つき)が枝は」〈記・下・歌謡〉
もも‐ち【百千】
百や千。数が多いこと。「玉の簾(すだれ)を—に砕いたよう」〈鏡花・高野聖〉
ももち‐だ・る【百千足る】
[動ラ四]「ももだる」に同じ。「葛野(かづの)を見れば—・る家庭(やには)も見ゆ」〈記・中・歌謡〉
ももち‐どり【百千鳥】
1 多くの鳥。いろいろの鳥。ももどり。《季 春》「—もっとも烏(からす)の声甘ゆ/草田男」 2 チドリの別名。 3 ウグイスの別名。
もも‐づたう【百伝ふ】
[枕] 1 多くの地を次々に伝わりゆく意、また、その駅路の鈴の意から、「わたる」「津(つ)」「鐸(ぬて)」にかかる。「—鐸ゆらくもよ」〈記・下・歌謡〉 2 数えていって百になる意から、「八十(や...
もも‐て【百手】
1 いろいろの手段。また、いろいろの技。「払ひ落とし、かけ落とし、—を千手と手を砕き」〈浄・五枚羽子板〉 2 弓術で、200本の矢を100回に分けて射ること。甲乙2本の矢を一手とする。「射的の上...
ももて‐まつり【百手祭(り)】
四国・九州で、御弓(おゆみ)の神事のこと。
もも‐とせ【百歳/百年】
ひゃくねん。ひゃくさい。転じて、多くの年。長い年月。
もも‐とり【百鳥】
多くの鳥。種々の鳥。「遠近(おちこち)に唄う—の声が」〈木下尚江・良人の自白〉