のぎくのはか【野菊の墓】
伊藤左千夫の処女小説。明治39年(1906)発表。江戸川のほとりを舞台に、旧家の息子政夫と、二つ年上のいとこ民子の淡い恋を描く。
の‐どおみ【野遠見】
歌舞伎の大道具で、舞台の背景に使われる書き割りのうち、野原の景色を描いたもの。→遠見
のび【野火】
大岡昇平の長編小説。昭和27年(1952)刊行。太平洋戦争末期のレイテ島を舞台に、病兵として部隊を追われた主人公の、極限状態の狂気を描く。第3回読売文学賞小説賞受賞。昭和34年(1959)市川崑...
の‐ぶたい【野舞台】
全国の農村にあり、歌舞伎や人形浄瑠璃などを上演する舞台。農村舞台。
のぼ・せる【上せる】
[動サ下一][文]のぼ・す[サ下二] 1 ㋐取り上げて公の場に出す。「話題に—・せる」 ㋑正式に書き記して残す。記載する。「議事録に—・せる」 ㋒料理として出す。「山海の珍味を食膳に—・せる」 ...
のぼりがま【のぼり窯】
久保栄による未完の長編小説。煉瓦(れんが)工場を舞台に、産業構造転換期における人々の葛藤を描く。4部作として構想されたが著者の死により未完。昭和27年(1952)、第1部のみを刊行して終わった。
ノルマ【Norma】
ベリーニのイタリア語によるオペラ。全2幕。1831年初演。古代ローマ時代のガリアを舞台に、巫女ノルマの愛と自己犠牲を描いた悲劇。第1幕のアリア「清らかな女神よ」が有名。
ノートルダム‐ド‐パリ【(フランス)Notre-Dame de Paris】
ユゴーの長編小説。1831年刊。15世紀末のパリのノートルダム大聖堂を舞台に、ジプシー娘をめぐる副司教・青年警備隊長・鐘つき男の愛の確執と悲恋を描く。ノートルダムのせむし男。
はいきょにこう【廃墟に乞う】
佐々木譲の小説。北海道を舞台とする警察小説。平成21年(2009)刊行。同年、第142回直木賞受賞。
はい‐けい【背景】
1 絵画や写真などで、主要題材を引き立たせる背後の光景。後景。バック。 2 舞台の後方を仕切る絵。書き割り。 3 物事の背後にある事情。また、裏から支える勢力。「事件の政治的—」