かんぜ【観世】
能楽師の姓の一。シテ方のほか、小鼓方・大鼓方・太鼓方にこの姓がある。 1 「観世流」「観世座」の略。 2 「観世水」の略。
かんぜおん【観世音】
「観世音菩薩(ぼさつ)」の略。
かんぜおん‐じ【観世音寺】
福岡県太宰府市にある天台宗の寺。山号は清水山。院号は普門院。開創は天平18年(746)、開山は満誓。筑紫で崩じた母斉明天皇のため天智天皇が発願建立した。天平宝字5年(761)に設けられた戒壇院は...
かんぜおん‐ぼさつ【観世音菩薩】
《(梵)Avalokiteśvaraの訳》世の人々の音声を観じて、その苦悩から救済する菩薩。人々の姿に応じて大慈悲を行ずるところから千変万化の相となるといい、その姿は六観音・三十三観音などに表さ...
かんぜ‐こより【観世紙縒り】
「観世縒(かんぜよ)り」に同じ。
かんぜ‐ざ【観世座】
大和猿楽四座の一。もと結崎座(ゆうざきざ)。明治以降は観世流という。
かんぜ‐だゆう【観世大夫】
能楽で、シテ方観世流の家元。幕末までは観世座の長。
かんぜ‐ぶ【観世麩】
焼き麩で、切り口に観世水のような青い渦巻きの現れるもの。
かんぜ‐みず【観世水】
《観世大夫の紋所だったところから》渦を巻く水の模様。扇面や謡本の表紙などに用いられる。かんぜすい。
かんぜ‐より【観世縒り】
和紙を細く切り、指先でよって糸のようにし、それをさらに2本より合わせたもの。また、1本だけのこよりもいう。かんぜこより。かんじんより。かんぜんより。 [補説]観世大夫と関係づける説が多いが未詳。