しき【頻】
[語素]《動詞「し(頻)く」の連用形から》名詞や動詞の連用形の上に付いて、それが何度も繰り返される意を表す。「—浪」「—鳴く」
しきっ‐て【頻って】
[副]しきりに。頻繁に。「当座は—帰りたがった娘が」〈紅葉・金色夜叉〉
しき‐な・く【頻鳴く】
[動カ四]しきりに鳴く。「鳴く鶏はいや—・けど降る雪の千重に積めこそ我が立ちかてね」〈万・四二三四〉
しき‐なみ【頻並み】
[名・形動ナリ]絶え間なく続くこと。また、そのさま。たてつづけ。「西八条より使ひ—に有りければ」〈平家・二〉
しき‐なみ【頻波/重波】
次から次にしきりに寄せてくる波。「—にたのみをかけし住吉の松もやいまは思ひすつらん」〈玉葉集・神祗〉
しき‐に【頻に】
[副]しきりに。「果たせずこれを𠮟る。その申し様、—腹がいたい」〈咄・醒睡笑・一〉
しき‐ふ・る【頻降る】
[動ラ四]絶え間なく降る。「春の雨はいや—・るに梅の花いまだ咲かなくいと若みかも」〈万・七八六〉
しき‐まき【重播き/頻播き】
上代の天つ罪の一。他人が穀物の種をまいた上に、さらに種をまいて穀物の生育を害すること。「時に素戔嗚尊(すさのをのみこと)、春は則ち—し」〈神代紀・上〉
しきり【頻り】
[形動][文][ナリ]《動詞「しき(頻)る」の連用形から》 1 同じことが何度も引き続き起こるさま。ひっきりなし。「警笛が—に鳴る」「問い合わせが—だ」 2 程度・度合いが著しいさま。むやみ。や...
しきり‐と【頻りと】
[副] 1 繰り返し何度も。ひっきりなしに。たびたび。「返答も待たずに—話しかける」 2 むやみに。ひどく。また、熱心に。「部員獲得のため—勧誘する」