《「ケイラス」とも》細胞増殖関与する遺伝子の一つ。EGFR(上皮成長因子受容体)が出す細胞増殖のシグナルを受け取り核に伝達する。変異したKRAS遺伝子は、EGFRからのシグナルがなくても、常に細胞増殖のシグナルを出し続ける。膵臓癌 (すいぞうがん) ・肺癌 (はいがん) ・直腸癌 (ちょくちょうがん) などでKRAS遺伝子の変異が多くみられる。正式名称はv-Ki-ras2 Kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog(カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ)。

[補説]患者のKRAS遺伝子に異常がある場合、EGFRからのシグナル伝達阻害するセツキシマブなどの薬剤投与しても、下流のKRAS遺伝子から細胞増殖のシグナルが出続け、腫瘍細胞の増殖抑制できないため、効果期待できない。
goo辞書は無料で使える辞書・辞典の検索サービスです。1999年にポータルサイト初の辞書サービスとして提供を開始しました。出版社による信頼性の高い語学辞典(国語辞書、英和辞書、和英辞書、類語辞書、四字熟語、漢字など)と多種多様な専門用語集を配信しています。すべての辞書をまとめて検索する「横断検索」と特定の辞書を検索する「個別検索」が可能です。国語辞書ではニュース記事や青空文庫での言葉の使用例が確認でき、使い方が分からない時に便利です。