ファウストてきしょうどう【ファウスト的衝動】
《ゲーテの「ファウスト」の主人公の言動にちなむ語》自己の可能性追求のために、人生のあらゆる幸福と苦痛を体験したいとする衝動。
ファウストはかせ【ファウスト博士】
《原題、(ドイツ)Doktor Faustus》トマス=マンの長編小説。副題「友人によって物語られたドイツの作曲家アードリアン=レバキューンの生涯」。1947年刊。古典語教師ツァイトブロームが、友人の作曲家の伝記を書くという体裁で、19世紀末から第二次大戦にかけてのドイツの崩壊の過程を、芸術家の破滅的な人生に重ねて描いた。
ファウストこうきょうきょく【ファウスト交響曲】
《原題、(ドイツ)Eine Faust-Symphonie》リストの合唱を伴う交響曲。1854年作曲。改訂がたびたび行われ、1880年に決定稿が完成した。ゲーテの戯曲「ファウスト」に着想を得て作曲された。
出典:青空文庫
・・・一 なぜファウストは悪魔に出会ったか? ファウストは神に仕えていた。従・・・ 芥川竜之介「三つのなぜ」
・・・微笑の中にありありとファウストの二行を感じた。――「一切の理論は灰色だ・・・ 芥川竜之介「保吉の手帳から」
・・・四年前に、マローの『ファウスト』とかスペンサーの或る作とかを頻りに耽読・・・ 内田魯庵「温情の裕かな夏目さん」