えつもくしょう【悦目抄】
歌論書。2巻。藤原基俊著といわれるが偽作。成立年代は鎌倉中期とされるが未詳。和歌の作り方・仮名遣い、先人の作風などについて述べたもの。更科記(さらしなき)。和歌一流。和良日久佐(わらひくさ)。
ぎ【偽〔僞〕】
[常用漢字] [音]ギ(呉)(漢) [訓]いつわる にせ 〈ギ〉本物らしく見せてだます。いつわる。にせ。「偽作・偽証・偽善・偽造・偽名/虚偽・真偽」 〈にせ〉「偽者」
ぎ‐きょう【偽経】
西域や中国・日本などで俗信や正統仏教とは別の思想を取り入れて偽作された経典。
こうしけご【孔子家語】
孔子の言行や、孔子と門人との問答などを集録した書。10巻。原本は27巻あったらしいが、散逸。現存のものは魏の王粛の偽作とされる。日本にも平安時代から伝わる。
さんしゃ‐たくせん【三社託宣】
天照大神・八幡大菩薩・春日大明神の託宣を一幅に書いたもの。信仰の対象として、室町時代から江戸時代末まで、吉田神道の発展に伴い広く流布した。神道家の偽作といわれる。
しょきょう【書経】
中国の経書。五経の一。20巻、58編。孔子の編といわれる。尭(ぎょう)・舜(しゅん)から周までの政論・政教を集めたもの。もと「書」「尚書」。宋代から「書経」とよばれる。秦の焚書(ふんしょ)で散逸...
じゅうろっこくしゅんじゅう【十六国春秋】
中国の史書。北魏の崔鴻撰。五胡十六国の歴史を記したもの。散逸し、現行の100巻本は明代の屠喬孫(ときょうそん)と項琳(こうりん)との偽作とされる。
じんだい‐もじ【神代文字】
日本で、漢字渡来以前に古くから用いられていたという文字。日文(ひふみ)・天名地鎮(あないち)・阿比留(あひる)などがある。古来、神道家などの間にその存在が信じられてきたが、その多くは表音文字で、...
なおえ‐じょう【直江状】
直江兼続が慶長5年(1600)、徳川家康に重用されていた僧西笑承兌(さいしょうじょうたい)に送った書簡。上杉家への上洛勧告に対する返書で、挑発的な内容であったことから家康の怒りを買い、上杉の領地...
ばしょうおうにじゅうごかじょう【芭蕉翁廿五箇条】
江戸中期の俳諧作法書。1冊。享保11年(1726)刊。芭蕉の作といわれるが、各務支考(かがみしこう)の偽作かとされる。蕉風俳諧の付合(つけあい)の作法25か条を説いたもの。貞享式(じょうきょうしき)。