おう‐ばん【椀飯/埦飯/垸飯】
《「わう」は「わん」の音変化》 1 椀に盛った飯。 2 饗応(きょうおう)すること。また、そのための食膳。公家では殿上(てんじょう)の集会などに、武家では家臣が主君をもてなすさいに行われ、鎌倉・...
おうばん‐ぶるまい【椀飯振(る)舞(い)】
1 《2が原義。「大盤(おおばん)振る舞い」と当てて書くこともある》盛んなもてなし。また、金品などを気前よく人に施すこと。「祝いの客に—をする」 2 椀飯の儀礼の影響を受けた江戸時代の正月の行事...
まり【鋺/椀】
昔、水や酒などを盛った円い形の器。もい。「面を隠す大—に、そのすすむる酒を盛りき」〈記・下〉
もい【椀/盌】
水や酒を盛る器。鋺(まり)。わん。「一尺三寸ばかりのわたきの—に」〈宇津保・あて宮〉
わん【椀/碗/埦/盌】
[名]飯・汁などを盛る木製・陶磁製などの半球形の器。 [接尾]助数詞。わんに盛った飯や汁などを数えるのに用いる。「一—の吸い物」
わんかし‐でんせつ【椀貸し伝説】
多数の膳や椀が必要なとき、塚・池・淵・洞穴などの前で頼むと貸してくれるという伝説。こわしたり、数をごまかしたりすると、以後貸してくれなくなるという。東北地方から九州まで広く分布している。
わん‐がけ【椀掛(け)】
椀状の容器に砂鉱や粉砕した鉱石を入れ、水を加えて手で揺り動かし、低比重の不要な岩石粉を水とともに縁から流出させて高比重の鉱物を選別する方法。砂金の選別などに利用。
わんきゅうすえのまつやま【椀久末松山】
浄瑠璃。世話物。三段。紀海音作。宝永7年(1710)以前、大坂豊竹座初演と推定。豪商椀屋久右衛門と遊女松山との情話に取材したもの。→椀久 岡村柿紅による歌舞伎狂言。を脚色したもの。明治45...
わんこ‐そば【椀子蕎麦】
小ぶりの椀に入れたそばを、客が断るまで客の椀に次々と投げ入れて空にならないようにもてなすもの。盛岡地方の名物。
わん‐だね【椀種】
吸い物の、主となる実。白身魚・鳥肉・豆腐・ゆばなど。