ほう‐かい【法界】
1 「ほっかい(法界)」に同じ。 2 自分と何の縁故もない人。「—の男ぢゃと思へば済むと」〈浄・重井筒〉 3 父母の命日などに無料で奉仕したり施しをすること。「橋立の供養に人の群衆(ぐんじゅ)し...
ほうかい‐じ【法界寺】
京都市伏見区にある真言宗醍醐派の別格本山。山号は、東光山。通称、日野薬師・乳(ちち)薬師。弘仁13年(822)日野家宗が別荘を寺としたもので、開山は最澄。永承6年(1051)に日野資業(すけなり...
ほっかい‐じ【法界寺】
⇒ほうかいじ(法界寺)
ほうかい‐ぶし【法界節】
俗曲の一種。清楽(しんがく)の「九連環」の囃子詞(はやしことば)「不開(ほうかい)」をもとに長崎で発生、明治23〜24年(1890〜1891)ごろに全国に流布した。長崎節。→法界屋
ほうかいぼう【法界坊】
歌舞伎狂言「隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)」の通称。
ほうかい‐むえん【法界無縁】
仏語。仏の慈悲が、すべての人々に対して無差別平等であること。ほっかいむえん。
ほうかい‐や【法界屋】
1 巷間(こうかん)芸能の一。編み笠に白袴(しろばかま)の書生が、月琴を伴奏に法界節を歌って歩くもの。明治の中ごろ、全国で行われた。 2 1の流れを引く巷間芸能。印半纏(しるしばんてん)に腹掛け...
ほうかい‐りんき【法界悋気】
自分に関係のないことに嫉妬(しっと)すること。おかやき。「—、瞋恚(しんい)の怒り綱切れて、鎮め兼ねたる折節」〈浄・鑓の権三〉
ほっ‐かい【法界】
仏語。 1 意識の対象となるすべてのもの。 2 因果の理に支配される万有の総体。全宇宙。 3 一切の現象の本質的な姿。真如(しんにょ)。実相。
ほっかい‐えんぎ【法界縁起】
仏語。一切の現象が絶えず因縁によって生起すること。華厳宗で説く世界観。無尽縁起。一乗縁起。