じゅんてんちょうえいせい【準天頂衛星】
準天頂軌道をとる人工衛星。地球上のある地点から見ると、天頂付近に長時間とどまって見える。→準天頂衛星システム
じゅんてんちょうえいせいシステム【準天頂衛星システム】
準天頂軌道をとる複数の人工衛星を協調して動作させる運用方式。衛星コンステレーションの一種。日本の緯度であれば、通常3機の衛星を用いることで、ビル陰の影響が少ない天頂近くに順次衛星を配することができ、GPSや通信・放送に利用できる。QZSS(quasi-zenith satellite system)。
じゅんてんちょうきどう【準天頂軌道】
人工衛星がとる軌道の一。地球の自転と同じ周期で公転する同期軌道のうち、適切な軌道要素をもたせ、地上の一地点の天頂付近に長時間とどまって見える軌道のこと。地球上からは数字の「8」のように見えるため、8の字軌道とも呼ばれる。静止軌道の場合、赤道上空の一点に静止して見え、日本のような中緯度または高緯度の地域では低空に位置するため、ビル陰などによる通信の不具合が生じやすい。一方、準天頂軌道の場合、複数の衛星を協調して動作する準天頂衛星システムとして利用することで、中緯度または高緯度においても、天頂付近に位置するいずれかの衛星との通信が常時可能となる。