そう‐あい【草鞋】
わらじ。わらぐつ。そうかい。「自ら玉趾(ぎょくし)を—の塵に汚して」〈太平記・七〉
そう‐かい【草鞋】
1 「そうあい(草鞋)」に同じ。「片足には—をはきたり」〈今昔・六・三〉 2 「挿鞋(そうかい)」に同じ。「かく殿中にして—はきて勤め侍る」〈雑談集・九〉
わらじ【草鞋】
《「わらんじ」の音変化》わらで編んだ草履状の履物。足形に編み、つま先の2本の緒(お)を左右の乳(ち)に通して足に結びつけて履く。
わらじ‐おや【草鞋親】
他村からの移住者が村入りを承認してもらうために、保証人に頼む家。また、その家の主人。寄り親。
わらじ‐がけ【草鞋掛け】
1 わらじをはいていること。わらじをはいたままであること。遠くへ出かけたりするさまを表す。 2 わらじをはくときに当てる足の甲掛け。
わらじ‐くい【草鞋食い】
「わらじずれ」に同じ。「足に—は出来ぬかや」〈一葉・大つごもり〉
わらじ‐ざけ【草鞋酒】
旅立ちの際に、わらじをはいたまま飲む酒。別れに際しての酒盛り。
わらじ‐ずれ【草鞋擦れ】
わらじの緒で足の皮がむけて痛むこと。わらじくい。
わらじ‐せん【草鞋銭】
わらじを買うぐらいの金。旅費としてのわずかの金銭。
わらじ‐だいおう【草鞋大王】
仁王門の仁王のこと。祈願の人がその前にわらじをぶら下げるところからいう。