えび【葡萄】
1 「葡萄色(えびいろ)」の略。 2 「葡萄染め」の略。 3 ブドウやエビヅルなどの別名。
えび‐いろ【葡萄色】
赤みを帯びた紫色。エビカズラの熟した実の色。また、イセエビの色とも。
えび‐かずら【葡萄葛】
1 エビヅルの別名。《季 秋》 2 ブドウの古名。〈和名抄〉 3 かもじのこと。「—してぞ繕ひ給ふべき」〈源・初音〉
えび‐ぞめ【葡萄染(め)】
1 染め色の名。薄い赤紫色。ブドウの実の色。 2 織り色の名。縦糸は蘇芳(すおう)、横糸は紫。 3 襲(かさね)の色目の名。表は蘇芳、裏は縹(はなだ)。一説に、表は紫、裏は赤。
えび‐ちゃ【葡萄茶/海老茶】
1 黒みを帯びた赤茶色。えび茶色。 2 「葡萄茶式部」「葡萄茶袴」の略。「頗(すこぶ)る大した—と言うことです」〈木下尚江・良人の自白〉
えびちゃ‐しきぶ【葡萄茶式部】
《えび茶色の袴(はかま)をよく着けたところから》明治30年代の女学生のこと。えび茶袴。紫衛門(むらさきえもん)。「今に三人が—か鼠式部になって」〈漱石・吾輩は猫である〉
えびちゃ‐ばかま【葡萄茶袴】
1 えび茶色の袴。明治の女学生が用いた。下田歌子が華族女学校の制服に考案したのが始まり。 2 「葡萄茶式部」に同じ。
えびづる‐むし【葡萄蔓虫/蘡薁虫】
スカシバガ科の昆虫、ブドウスカシバの幼虫。体長3センチくらいで白っぽく、頭部は赤茶色。ブドウ・エビヅルの茎の内部にもぐりこんでいる。小鳥や、ヤマメ・イワナ釣りのえさにする。かまえび。ぶどうむし。
ぶどう【葡萄】
1 ブドウ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。蔓は屈曲し、葉の変形した巻きひげで他に絡みつく。葉は手のひら状で浅い切れ込みがある。初夏、黄緑色の小花が集まって咲き、秋に多汁の実が房状に垂れ下がる。実...
ぶどう‐いろ【葡萄色】
熟した葡萄の実のような、赤みがかった紫色。