雛祭りに飾る人形。形代 (かたしろ) が起源ともいわれ、紙製のものが平安時代からみられる。江戸時代に入って布製で公家の正装姿の内裏雛 (だいりびな) が現れ、数段の雛段に三人官女・五人囃子 (ばやし) ・随身 (ずいじん) などとともに飾られるようになった。おひなさま。ひな。《季 春》
出典:青空文庫
・・・、九歳の頃であろう。雛人形は活きている。雛市は弥生ばかり、たとえば・・・ 泉鏡花「夫人利生記」
・・・古道具屋の店先には、雛人形が並べてあったのを、お房が見てわたくしの・・・ 永井荷風「西瓜」