くも‐がく・る【雲隠る】

の解説

［動ラ四］

1. １ 雲の中に隠れる。くもいがくる。

   1. 「渡る日の暮れぬるがごと照る月の—・るごと」〈万・二〇七〉

1. ２ 貴人の死ぬことをたとえていう語。

   1. 「ももづたふ磐余 (いはれ) の池に鳴く鴨を今日のみ見てや—・りなむ」〈万・四一六〉

［動ラ下二］

1. １ 1に同じ。

   1. 「月も—・れぬるを」〈堤・逢坂越えぬ権中納言〉

1. ２ 2に同じ。

   1. 「などて君—・れけむかくばかりのどかに澄める月もあるよに」〈栄花・玉の飾り〉

1. ３ 心が晴れ晴れしない。

   1. 「日の光あまねき空の気色にも我が身一つは—・れつつ」〈金葉・雑上〉

[補説]上代は四段活用。

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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