たにし‐きんぎょ【田螺金魚】
江戸後期の洒落本作者。江戸神田の医師鈴木位庵と伝えられる。「契情買虎之巻(けいせいかいとらのまき)」などを著し、のちの人情本に大きな影響を与えた。生没年未詳。
たに‐じちゅう【谷時中】
[1599〜1650]江戸初期の儒学者。土佐の人。名は素有。僧名、慈沖。一時、仏門に入ったが、還俗。南村梅軒に学び、南学派(土佐の朱子学派)を隆盛にした。門人に野中兼山・山崎闇斎らがいる。著「素...
たに‐ぶんちょう【谷文晁】
[1763〜1841]江戸後期の画家。江戸の人。名は正安。通称、文五郎。別号、写山楼・画学斎など。広く和漢洋の画法を学び、独自の南画で一家をなした。また、松平定信の愛顧を受けて西洋画の遠近法・陰...
たぬま‐おきつぐ【田沼意次】
[1719〜1788]江戸中期の幕臣。遠江(とおとうみ)相良(さがら)城主。第10代将軍徳川家治の側用人から老中となり、幕政の実権を掌握。積極的な経済政策を進めたが、賄賂政治が横行し、子の意知(...
たのむら‐ちくでん【田能村竹田】
[1777〜1835]江戸後期の文人画家。豊後(ぶんご)の人。名は孝憲(たかのり)。字(あざな)は君彝(くんい)。藩政に対する不満から官を辞し、頼山陽・浦上玉堂などの文人墨客と交わる。「亦復一楽...
たまかじ‐ぞうこく【玉楮象谷】
[1807〜1869]幕末・明治初期の漆工。讃岐(さぬき)国高松の人。本名、藤川為造。通称、正直・敬造。蒟醤(キンマ)や中国漆器の技術を独自に消化して象谷塗を創始。
たまぎく【玉菊】
[1702〜1726]江戸中期の遊女。江戸新吉原の太夫をつとめ、才色兼備で諸芸にすぐれた。
たままつ‐みさお【玉松操】
[1810〜1872]江戸末期から維新期の国学者。京都の人。本名、山本真弘。岩倉具視(いわくらともみ)の側近となり、王政復古計画に参画。維新後、新政府の方針と合わず職を辞した。
つが‐ていしょう【都賀庭鐘】
[1718ころ〜1794ころ]江戸中期の読本(よみほん)作者・儒医。大坂の人。上田秋成の師。号、近路行者(きんろぎょうじゃ)など。中国の白話小説を翻案して初期読本の先駆をなした。作「英草紙(はな...
つきおか‐よしとし【月岡芳年】
[1839〜1892]幕末から明治初期の浮世絵師。江戸の生まれ。本名、吉岡米次郎。号、玉桜楼・一魁斎。のち大蘇(たいそ)芳年と称した。初め歌川国芳に師事。歴史画・美人画に異色の作品をのこしたほか...