えみ‐すいいん【江見水蔭】
[1869〜1934]小説家。本名は忠功(ただかつ)。岡山の生まれ。硯友社(けんゆうしゃ)同人。大衆文学の先駆者。著「女房殺し」「炭焼の煙」など。
おさらぎ‐じろう【大仏次郎】
[1897〜1973]小説家。神奈川の生まれ。本名、野尻清彦。「鞍馬天狗」で大衆作家として認められる。著「赤穂浪士」「帰郷」「パリ燃ゆ」「天皇の世紀」など。文化勲章受章。
おざき‐ほつき【尾崎秀樹】
[1928〜1999]文芸評論家。台湾台北市の生まれ。兄秀実(ほつみ)の処刑されたゾルゲ事件を追った「生きているユダ」「ゾルゲ事件」で知られる。中国文学や大衆文学の研究・評論など幅広い分野で活躍...
オルテガ‐イ‐ガセー【José Ortega y Gasset】
[1883〜1955]スペインの哲学者。独自の「生の哲学」を構築し、現代文明一般を論評。著「現代の課題」「大衆の反逆」など。オルテガ=イ=ガセット。
かわち‐せんすけ【河内仙介】
[1898〜1954]小説家。大阪の生まれ。本名、塩野房次郎。長谷川伸に師事し、同時代の社会現象に取材した大衆小説を執筆。「軍事郵便」で直木賞受賞。他に「わが姉の記」「遺書」など。
かんざき‐たけお【神崎武雄】
[1906〜1944]小説家。福岡の生まれ。新聞社に勤務した後、同時代を描いた大衆小説を執筆。「寛容」およびその他の作品で直木賞受賞。昭和19年(1944)、従軍中に戦死した。
きむら‐そうじゅう【木村荘十】
[1897〜1967]小説家。東京の生まれ。洋画家の木村荘八(しょうはち)は異母兄に当たる。満州で新聞記者、出版社の経営を経験し、作家となる。正義感に満ちた大衆小説を執筆。「雲南守備兵」で直木賞...
クラカウアー【Siegfried Kracauer】
[1889〜1966]ドイツ生まれの思想家。ナチスの台頭で米国に亡命、大衆文化現象の分析に業績を残す。著「カリガリからヒトラーへ」など。
くるみざわ‐こうし【胡桃沢耕史】
[1925〜1994]小説家。東京の生まれ。本名、清水正二郎。本名で数多くの官能小説を執筆した後、放浪の旅に出る。帰国後、多彩な題材の大衆小説を手がけ、「黒パン俘虜記(ふりょき)」で直木賞受賞。...
こじま‐まさじろう【小島政二郎】
[1894〜1994]小説家・随筆家。東京の生まれ。小説「一枚看板」で地位を築き、後年は新聞や大衆雑誌に連載した通俗的な小説で人気を獲得。旧知の作家を回想した作品でも知られる。作「わが古典鑑賞」...