湿る/濡れる/潤う の解説 - 小学館 類語例解辞典

湿る/濡れる/潤う の共通する意味

水分を含む。水分を帯びる。

英語表現 to be wet

国語辞書で調べる 湿る 濡れる 潤う

湿る/濡れる/潤う の使い方

湿る 【ラ五】
▽海苔(のり)が湿気を吸って湿る ▽洗濯物はまだ湿っている
濡れる 【ラ下一】
▽雨に濡れる歩道 ▽涙に濡れた顔
潤う 【ワ五】
▽冬枯れの庭木が、雨に潤う ▽雨で田畑が潤う

湿る/濡れる/潤う の使い分け

「湿る」は、少し水分、湿気を含んだ状態になる意を表わす。「座が湿る」「景気が湿る」のように、活気がなくなる意や、「気分が湿る」のように、気がめいる意でも用いられる。
「濡れる」は、水などがかかったり、かかった水などがしみ込んだりして、水分を帯びた状態になる意を表わす。水分を含む程度は、「湿る」よりも大きい。また、「二人でしっぽり濡れる」のように、男女が情を通じる意を表わす用法もある。
「潤う」は、適度の水分を帯びるようになる意を表わし、三語の中では「潤う」だけが、常にプラスの意味で用いられる。「ボーナスで家計が潤う」「工場の進出で町が潤う」のように、何かのおかげで豊かになる、ゆとりができるという意味にも、よく使われる。

湿る/濡れる/潤う の反対語

▼湿る⇔乾く

湿る/濡れる/潤う の関連語

湿す 【サ五】
少し湿り気を与える。「のどを軽く湿す」「水で唇を湿す」「タオルを湿す」
濡らす 【サ五】
水などでぬれるようにする。意図的な場合とそうでない場合との両方に使う。「タオルを水でぬらす」「雨で新しい服をぬらしてしまった」
潤す 【サ五】
水分を適度に与える。「のどを潤す」◇「市の財政を潤す」「民を潤す」のように、豊かにする、恩恵を与える意でも用いる。
濡れそぼつ 【タ五】
雨などにしめやかにぬれる。古風な語。「雨に濡れそぼつ街路樹」「着物のすそが夜露に濡れそぼつ」
湿気る 【ラ五】
「湿気」が動詞化した語で、湿気を吸って品質が悪くなる。「せんべいが湿気る」
潤む 【マ五】
水気を帯びる。また、水気を帯びることにより、曇ったようになる。「涙で目が潤む」「小雨に潤む街灯」◇「潤んだ声」のように、泣いて声がはっきりしなくなる意でも用いられる。
浸潤する
液体がしみ込んでぬれること。「雨水が大地に浸潤する」
じめつく 【カ五】
湿気が多くてじめじめする。「布団がじめついている」◇「じめついた性格」のように、性格などが陰気で明るさがないという意でも用いられる。

湿る/濡れる/潤う の類語対比表

シャツが…ぐっしょりと…のどが……た空気
湿る-っ○
濡れる-れ-
潤う-っ-

カテゴリ

#自然#天気・天候