が/で/に/から/の の解説 - 小学館 類語例解辞典

が/で/に/から/の の共通する意味

動作・状態の主体を表わす。

が/で/に/から/の の使い方

▽桃の花が咲いた ▽高速道路がまた渋滞している
▽(1)このことは、家族四人で決めた ▽(2)当社で開発した新製品 ▽(3)それくらい自分でやりなさい
▽(1)写真くらい私にも写せます ▽(2)彼には子供が二人います ▽(3)親友の裏切りが私には悲しい
から
▽そのことは、私から彼に話しておきます
▽雪の降る夜は静かだ ▽話の分かる人

が/で/に/から/の の使い分け

動作・状態の主体は、一般に「が」で表わすが、文によっては「で」「に」「から」「の」で表わす場合がある。
動作の主体が複数もしくは組織・団体である場合には、「で」で表わすことができる(「で」の例文(1)(2))。この「で」は、場所の「で」と通じるところがある。たとえば、「当社の方」とか「こちら」というときは、主体というより場所に近い。また、動作の主体が単数である場合でも自分、君自身などというときには、「で」を用いることができる(「で」の例文(3))。
状態の主体を「に」で表わす場合がある。この場合、「には」「にも」のように、あとに副助詞を伴うことが多い。「に」で主体を表わすのは、主に「分かる」「読める」「見える」「話せる」などの可能を表わす動詞である(「に」の例文(1))。その他、所有を表わす動詞「いる」「ある」(「に」の例文(2))や、要求を表わす動詞・形容詞・形容動詞「要る」「欲しい」「必要だ」、感情を表わす形容詞「うれしい」「悲しい」「なつかしい」(「に」の例文(3))なども、主体を「に(は)」で表わす。
動作の主体が経由点としての性格を有している場合には、主体を「から」で表わすことができる。「私から彼に話しておく」など。また、「から」には「君からまず行きなさい」のように順序を表わす副助詞的な用法もある。
連体修飾節の動作・状態の主体は、「の」で表わすことができる。「色白い人」「車走る道」など。

が/で/に/から/の の類語対比表

この行事は生徒会…計画したそんな話では子供…分からない私…彼に伝える桜…咲く季節
から