だけ/ばかり/しか の解説 - 小学館 類語例解辞典

だけ/ばかり/しか の共通する意味

限定を表わす。

だけ/ばかり/しか の使い方

だけ
▽千円だけ貸してあげる ▽好きなだけ食べた ▽勉強すればしただけ成績は上がる
ばかり
▽彼は勉強ばかりしている ▽彼は子供とばかり遊んでいる ▽心ばかりの贈り物
しか
▽小学生しか入場できない ▽私には読書ぐらいしか趣味がない

だけ/ばかり/しか の使い分け

物事をある事柄や範囲に限定する場合には、副助詞「だけ」「ばかり」「しか」などを用いる。
「だけ」は、物の高さ・長さを表わす名詞「丈」からきていて、そこから事柄の範囲や数量などの許容限度を意味するようになった。また、「~ば(たら)…だけ」の形で、一方の程度の変化に応じて他方の程度も変化する意を表わす用法もある。
「ばかり」は、物事を推量する意の動詞「はかる」の名詞形「はかり」から。物事をある事柄に限定する意を表わす。
「だけ」と「ばかり」は、格助詞と並んで用いられることがあるが、「が」と「を」を除いてはその前にも後にも置くことができる(「君だけに(にだけ)話しておく」)。両者の表現には意味の違いがないことが多いが、格助詞によっては違いが生じる場合がある。たとえば、「その国は英語でだけ旅行できる」と「その国は英語だけで旅行できる」では、前者は、英語以外の言葉が通じないという意味であるが、後者は、英語以外の言葉を用いる必要がないという意味になる。
「しか」は、文末に「ない」などの否定表現を常に伴い、その事柄に限定して他の事柄を否定する。また、格助詞や他の副助詞と並んで用いられるときは、それらの後に置く(「君にしかできない」)。

だけ/ばかり/しか の関連語

のみ
「だけ」の改まった言い方。文章語。「人はパンのみにて生くるにあらず」「とりあえず用件のみにて失礼いたします」
きり
くだけた会話で用いられ、「っきり」の形で使われることも多い。「だけ」に置き換えられる場合と、「しか」に置き換えられる場合とがある。「一人きりで暮らしている」「お金になる物はもうこれっきり残っていない」
ほか
「しか」と同様、後に否定表現を伴い、ある一つの事柄に限定してそれ以外に選択肢がない意を表わす。「あきらめるほか仕方がない」「君が行くほかない」
以外
「しか」や「ほか」のような副助詞的な働きをする。「彼は自然食以外口にしない」「君が行く以外ない」
まで
ある範囲内に限定する意を表わす。「千円までなら貸してあげよう」「会場は午後九時まで借りてある」

だけ/ばかり/しか の類語対比表

野菜…食べた家族…は信じたい遊んで…いる行く…ない
だけ
ばかり
しか

カテゴリ

#助詞・助動詞