やいなや/そばから/と同時に/とたん(に)/(か)と思うと の解説 - 小学館 類語例解辞典

やいなや/そばから/と同時に/とたん(に)/(か)と思うと の共通する意味

同時性を表わす。

やいなや/そばから/と同時に/とたん(に)/(か)と思うと の使い方

やいなや
▽彼女はデビューするやいなや、たちまちスターになった ▽点数が表示されるやいなや場内から大きな喚声が上がった
そばから
▽種をまくそばからカラスがそれをほじくっていく ▽聞いたそばから忘れる
と同時に
▽ドアが開くと同時に犬が飛び出してきた ▽教室に着くと同時にチャイムが鳴った
とたん(に)
▽あっと思ったとたん、気を失った ▽やっと眠りについたとたんに電話のベルがけたたましく鳴った
(か)と思うと
▽立ち上がったかと思うと、大声で話し出した ▽空が急にかきくもったかと思うと突然大粒の雨が落ちてきた ▽妹は手紙を奪い取ったと思うとその場で破り捨てた

やいなや/そばから/と同時に/とたん(に)/(か)と思うと の使い分け

いずれの語も、…するとすぐに、の意で二つの事柄がほぼ同時に起こることを表わす。二つの事柄の主体は同じでも異なっていてもかまわない。「やいなや」は動詞の連体形(現在形)、「とたん(に)」は完了の助動詞「た」にしか続かないが、他の三語はどちらにもつくことができる。
「(か)と思うと」の用法で特徴的なのは、性質がかなり違う、時には正反対の事柄がたて続けに起こることを対比して示す用法である。「今までにこにこしていたかと思うと突然怒り出す」
「そばから」は、一人の一回きりの動作を表わすことはできない。一人が何回も同じ動作を繰り返したり、大勢の人が同じ動作を次々にしていくような場合にしか使えない。
「と同時に」は、まだ起こっていない動作(命令・意志・推量など)についても使えるが、他の四語は、現実に起こった動作を表現する場合にしか使えない。

やいなや/そばから/と同時に/とたん(に)/(か)と思うと の関連語

が早いか
「やいなや」と同じ意味。「玄関にかけこむが早いか、ランドセルを放り投げて遊びに行ってしまう」
(か)と思えば
「(か)と思うと」と同じ。正反対の事柄が続けて起こることを対比して示す。「ちょっと走ったかと思えば息切れがするといってすわりこむ」
(か)と思う間もなく
「日が落ちたと思う間もなく気温がどんどん下がった」
(か)とみれば
「(か)と思うと」「(か)と思えば」と同じ意味。「トンネルを抜けたかとみれば車窓いっぱいに海が広がった」

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