あげはちょう【揚羽蝶/鳳蝶】
1 アゲハチョウ科のチョウ。翅 (はね) の開張8〜12センチ、黄色に黒色のすじや斑点がある。幼虫はミカン・サンショウなどの葉を食べ、柚子坊 (ゆずぼう) とよばれる。なみあげは。 2 鱗翅 (りんし) 目アゲハチョウ科のチョウの総称。大形で、多くは後ろ翅に長い突起がある。クロアゲハ・キアゲハ・アオスジアゲハなど。《季 夏》「我が来たる道の終りに—/耕衣」
あげはのちょう【揚羽の蝶】
紋所の名。アゲハチョウの側面を図案化したもの。
あげはもどき【擬鳳蝶蛾/揚羽擬】
鱗翅 (りんし) 目アゲハモドキガ科のガ。翅 (はね) の開張6センチくらい。ジャコウアゲハに似て全体に黒色、後ろ翅に赤黄色の斑紋がある。
出典:青空文庫
・・・烏羽揚羽と云うのでしょう。黒い翅の上に気味悪く、青い光沢がかかっ・・・ 芥川竜之介「妖婆」
・・・、楓樹にはいのぼって上端にある色よい枝を折ってくれた。手にとれば・・・ 伊藤左千夫「河口湖」
・・・もとで囁き、大きい黒揚羽の蝶が、ひたと、高須の全身をおおい隠し、・・・ 太宰治「火の鳥」