[形][文]あつ・し[ク]
  1. (厚い)物の両方の面の隔たりが大きい。厚みがある。「―・い板」「―・い雲におおわれる」「野球ファンの層が―・い」⇔薄い

  1. 心入れの程度が大きい。いたわりの心が強い。「―・いもてなし」「情に―・い」「信仰に―・い」

  1. (篤い)病気が重い。容体が悪い。「師の病の―・いことを知った」

  1. (厚い)囲碁で、石の配置が堅固で容易に攻略されないさま。⇔薄い

  1. 富んでいる。金持ちだ。

    1. 「至って―・き御身上の御方はいかが侍らん」〈仮・東海道名所記・六〉

  1. 厚かましい。

    1. 「鼻もうごかさず、さりとは―・い口上」〈浮・曲三味線・一〉

[派生]あつさ[名]あつみ[名]
[形][文]あつ・し[ク]《「熱い」と同語源》気温が著しく高い。「今年の夏は異常に―・い」「―・い盛り」「―・い部屋」⇔寒い
[派生]あつがる[動ラ五]あつげ[形動]あつさ[名]
[形][文]あつ・し[ク]
  1. 温度が著しく高く感じられる。「―・いお茶」「からだ中が―・くなる」⇔冷たい

  1. 感情が高まった状態である。

    1. ㋐恋する相手に夢中になるさま。また、深く愛し合うさま。「憧れの人に―・い眼差しをそそぐ」「お―・い仲」

    2. ㋑感情が激しく燃え上がるさま。「―・くなって論じ合う」「―・いものがこみあげる」「目頭が―・くなる」

    3. ㋒熱心である。熱意がある。「届け、―・い声援」「仕事への―・い思い」

    4. ㋓程度がはなはだしい。「水面下で―・い争いを展開する」

    5. ㋔好調である。また、人々が関心を寄せる。「ご当地メニューが―・い」「IT業界が―・い」

  1. (「身があつい」の形で)せっぱ詰まって困るさま。

    1. 「必ず用心さっしゃれ、身が―・ければどのような事せうも知れぬ」〈浄・生玉心中

[派生]あつがる[動ラ五]あつげ[形動]あつさ[名]

出典:青空文庫