文目も分かず
1 暗くて物の模様や区別がはっきりしないさま。「—◦ぬ暗の夜なれば、ここを何処としるよしなけれど」〈逍遥・当世書生気質〉 2 物事の分別がつかないさま。「あらはれていとど浅くも見ゆるかな—◦ず泣かれける音 (ね) の」〈源・蛍〉
あやめいろ【菖蒲色】
アヤメの花のような色。明るい赤紫色。
あやめがさね【菖蒲襲】
襲の色目の名。表は萌葱 (もえぎ) 、裏は濃紅梅。陰暦4〜6月に用いる。しょうぶがさね。
あやめかずら【菖蒲鬘】
中古、ショウブで作った、頭につける飾り。端午の節会 (せちえ) に、邪気を払うものとして、男性は冠につけ、女性は髪にさした。しょうぶかずら。
あやめがたな【菖蒲刀】
端午の節句に、ショウブの葉を刀に見立てて男児が腰に差したもの。後世は飾り物として節句に飾った木太刀。しょうぶがたな。あやめだち。
あやめぐさ【菖蒲草】
ショウブの別名。《季 夏》「—足に結ばん草鞋 (わらぢ) の緒/芭蕉」
あやめざけ【菖蒲酒】
ショウブの根を細かく刻んで浸した酒。邪気を払うため、端午の節句に飲んだ。しょうぶざけ。《季 夏》
あやめのかずら【菖蒲の鬘】
⇒あやめかずら
あやめのかぶと【菖蒲の兜】
⇒菖蒲兜 (しょうぶかぶと)
あやめのくろうど【菖蒲の蔵人】
平安時代、端午の節会 (せちえ) に、糸所から献上したショウブ・ヨモギなどの薬玉 (くすだま) を、親王や公卿に分けて配る女蔵人 (にょくろうど) 。