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辞書
1 動きが感じられないこと。そのままの状態にあること。
「今日見れば花も杉生 (すぎふ) になりにけり風は—に吹くと見れども」〈散木集・六〉
2 奉公人が年季があけても、そのまま奉公を続けること。また、その奉公人。重年 (ちょうねん) 。《季 春》
「この春も盧同 (ろどう) が男—にて/史邦」〈猿蓑〉
3 役者が2年以上にわたって同一の座に出演すること。また、その役者。
「—、新下り、総座中残らず罷り出て」〈根無草・二〉
4 遊女が同一の郭 (くるわ) に勤め続けること。また、その遊女。
「—にゐれば、借銭も先づ其のぶん」〈浄・女腹切〉
5 「居抜き」に同じ。
「この紙屋、借宅 (しゃくたく) を—に買ひ求めけるに」〈浮・桜陰比事・四〉
《「いななり(稲生)」の音変化という》
1 五穀をつかさどる食物の神、倉稲魂神 (うかのみたまのかみ) のこと。また、倉稲魂神を祭った、稲荷神社。
2 《倉稲魂神の異称である御食津神 (みけつかみ) と、三狐神 (みけつかみ) とを結びつけて、稲荷神の使いと信じたところから》狐 (きつね) の異称。→御食津神
3 《狐の好物とされたところから》油揚げ。
4 「稲荷鮨 (いなりずし) 」の略。
フィンランド北部、ラップランド地方の町。同地方最大の湖、イナリ湖に面する。先住民サーミの暮らしや文化を紹介する博物館などがある。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
いなりこう【稲荷講】
1 稲荷を信仰する人たちが祭礼や参詣のために組織する団体。《季 春》 2 江戸市中の稲荷小社の祭りに、子供が数人で狐を描いた絵馬板を持ち、家ごとに銭を請い歩いた風習。
いなりしんこう【稲荷信仰】
稲荷神、および稲荷神社に対する信仰。田の神の信仰など稲作との結びつきが強く、後世は商売繁盛の守り神ともされる。狐を稲荷神の使いとする俗信も加わって民間に広まった。
いなりじんじゃ【稲荷神社】
稲荷を祭った神社。特に、京都市伏見区にある総本社、伏見稲荷大社をいう。
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出典:青空文庫
・・・には昔から、火伏せの稲荷が祀ってあると云う、白木の御宮がありまし・・・ 芥川竜之介「黒衣聖母」
・・・太郎稲荷の眷属が悪戯をするのが、毎晩のようで、暗い垣から「伊作、・・・ 泉鏡花「開扉一妖帖」
・・・って願掛けする、「お稲荷様のお賽銭に。」と、少しあれたが、しなや・・・ 泉鏡花「小春の狐」
稲荷
イナリ
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