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・・・その貴さは溌剌たる感受性の新鮮さの内にあります。その包容力の漠然たる広さの内にあります。またその弾性のこだわりのないしなやかさの内にあります。それは青春期の肉体のみずみずしさとちょうど相応ずるものです。そうして年とともに自然に失われて、特殊・・・
和辻哲郎
「すべての芽を培え」
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・・・そうして充実した気持ちで生を感受し生を築かなくてはならない。生きている内に immortal な生をつかむために、そうしてできるならば「死」を凱旋であらしめるために。 ――私の心は何ゆえともなく奮い立った。運命の前に静かに頭を下げ得るた・・・
和辻哲郎
「停車場で感じたこと」