絵にかいた竜。がりゅう。
1 臥 (ふ) してうずくまっている竜。
2 《「蜀志」諸葛亮伝から。天にも昇る勢いや能力をもちながら、じっと横になって寝ている竜に、蜀 (しょく) の諸葛亮 (しょかつりょう) をたとえたもの》すぐれた能力をもちながら、世に知られていない人物。「—鳳雛 (ほうすう) 」
人をよく受け入れるおおらかな心。「—に富む人」「—を示す」
画竜点睛を欠く
よくできていても、肝心なところが欠けているために、完全とはいえないこと。→画竜点睛 [補説]「がりゅう」とは読まない。また、「点睛」を「点晴」、「欠く」を「書く」とは書かない。
がりょうてんせい【画竜点睛】
《中国、梁の張僧繇 (ちょうそうよう) が、金陵の安楽寺の壁にかいた竜に睛 (ひとみ) を入れたら、たちまち雲に乗って昇天したという「歴代名画記」七の故事から》最後の大事な仕上げ。また、ほんの少し手を加えることで全体が引き立つこと。→画竜点睛を欠く [補説]「がりゅう」とは読まない。また、「点睛」を「点晴」とは書かない。
がりょうばい【臥竜梅】
幹や枝が地をはい、そこから根を生じる梅。花は薄い紅色。《季 春》
出典:青空文庫
・・・与えたという沼南の大雅量は普通人には真似ても出来ない襟度だと・・・ 内田魯庵「三十年前の島田沼南」
・・・できる悪徳も、少い。臥竜。おれは、考えることをしている。ひるあん・・・ 太宰治「懶惰の歌留多」
・・・つもの以外に、大たい雅量と常識とをもって対する態度であるが、どの・・・ 宮本百合子「冬を越す蕾」