[動ラ五(四)]
  1. 細菌作用で植物性・動物性のものが分解して変質する。食物などがいたむ。腐敗する。「魚が—・る」

  1. からだの組織が破れ崩れる。うみただれる。「凍傷指先が—・る」

  1. 木・繊維金属などが風化したり酸化したりしてぼろぼろになる。朽ち崩れる。腐敗腐食する。「柱が—・る」「さびて—・ったナイフ」

  1. 物が変質して、嫌なにおいがついたり汚れたりして使えなくなる。「金魚鉢の水が—・る」

  1. 純な心が失われてだめになる。精神が救いようがなく堕落する。「性根が—・っている」

  1. 思いどおりに事が運ばないため、やる気をなくしてしまう。いや気がさす。めいる。「気が—・る」「原稿が没になって—・っている」

  1. (他の動詞の連用形に付いて)その動作をする人に対する軽蔑・ののしりの気持ちを表す。「いばり—・る」「つまらんことを言い—・る」

  1. 賭 (か) け事で負ける。

    1. 「夕べ胴が—・ってありたけ取られ」〈咄・御前男・四〉

  1. すっかり濡れる。びしょ濡れになる。

    1. 「—・った着物はしぼって引きさげ」〈滑・膝栗毛・三〉

[動ラ下二]くされる」の文語形。

[動ラ四]

  1. つながる。続く。

    1. 「くちなはどもの…次第に—・りつらなりつつ」〈発心集・四〉

  1. つなぎ合わせる。つなぐ。

    1. 「神山の園の葵を—・りつつ」〈堀河百首

出典:青空文庫

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