くめくにたけ【久米邦武】
[1839〜1931]歴史学者。佐賀の生まれ。岩倉具視に従って欧米を視察。古代史の科学的研究に努めた。論文「神道は祭天の古俗」が神道家から攻撃されて東大教授を辞職。著「米欧回覧実記」「古文書学講義」など。
くめけいいちろう【久米桂一郎】
[1866〜1934]洋画家。佐賀の生まれ。フランスに渡り、黒田清輝とともにラファエル=コランに師事。帰国後、天真道場を興し、白馬会創立に参加、明るい外光派的画風で活躍。教育家・美術行政家としても知られる。
くめまさお【久米正雄】
[1891〜1952]小説家・劇作家。長野の生まれ。俳号、三汀。菊池寛・芥川竜之介らとともに第三次・第四次「新思潮」同人として活躍。のち、通俗小説に転じた。戯曲「牛乳屋の兄弟」、小説「受験生の手記」「破船」など。
出典:青空文庫
・・・「久米さんに野村さん。」 今度は珊瑚珠の根懸けが出た。「古風だわ・・・ 芥川竜之介「影」
・・・微苦笑とは久米正雄君の日本語彙に加えたる新熟語なり。久保田君の時・・・ 芥川竜之介「久保田万太郎氏」
・・・代の浪曼主義者は三汀久米正雄である。「涙は理智の薄明り、感情の灯・・・ 芥川竜之介「久米正雄」