[動ラ下一][文]く・る[ラ下二]
  1. 人が自分に、または自分の側の者にものを与える。「いつも姉が小遣いを—・れる」「友達が妹に花を—・れた」

  1. 自分相手にものを与える。また、相手に対してある行為をしたり、加えたりする。相手を与え手より低い者として卑しめる気持ちを込めた言い方で、「くれてやる」の形になることも多い。「鳥にえさを—・れる」「盆栽に水を—・れる」「平手打ちを—・れてやる」

  1. (補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付く。

    1. ㋐人が自分に、または自分の側の者に対して何かをすることを表す。「手伝って—・れる」「秘密にしておいて—・れ」「母がセーターを編んで—・れる」

    2. ㋑こちらが、相手に不利益になるようなことを与えることを表す。「痛い目にあわせて—・れるぞ」

[補説](1) 対等間柄か、または目下の関係にある人に対して用いる。目上の人に対したり、尊敬の意を表す場合は「くださる」を用いる。(2) 下一段活用であるが、命令形は「くれ」を用いるのが一般的。(3) 3㋐は、その行為が好意的、恩恵的になされる場合が多いが、「とんでもないことをしてくれたなあ」のように、その行為を受ける側が被害をこうむったり、不利益になるときにも用いることがある。
[動ラ下一][文]く・る[ラ下二]
  1. (暮れる)太陽が沈んであたりが暗くなる。夜になる。「日が—・れる」⇔明ける

  1. (暮れる)季節や年月が終わりに近づく。「今年も無事に—・れた」⇔明ける

  1. (暮れる)同じことを繰り返しして、時が過ぎる。あけくれする。「今日も一日畑仕事で—・れた」

  1. 悲しみなどで暗い気持ちのまま時を過ごす。「悲嘆に—・れる」「涙に—・れる毎日

  1. どうしたらよいか見通しが立たず困ってしまう。思い惑う。「途方に—・れる」「思案に—・れる」

  1. (「目がくれる」の形で)欲望に心を奪われて正常判断ができなくなる。「金に目が—・れる」

  1. 激しい感情のため、目先が暗くなる。目がくらむ。

    1. 「いかにしなし奉り給はむとするにかあらむと思ふに、目—・るる心地して」〈落窪・一〉

出典:青空文庫

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