[動サ変]偈 (げ) を唱える。
  • 「ここに玄翁といへる僧あり。かの石に向って—・す」〈和泉流狂釣狐
[動サ五(四)]《「げ(解)す」(サ変)の五段化》1に同じ。「真意を—・しかねる」「なんとも—・しがたい話だ」
[可能]げせる
[動サ変]
  1. 納得する。理解する。

    1. 「書 (ふみ) をよみても—・するあたわず」〈逍遥当世書生気質

  1. 毒物効力を失わせる。

    1. 「毒を—・す」〈文明本節用集〉

  1. ばらばらにする。ときほぐす。

    1. 「足に刀山 (たうせん) 踏む時は、剣樹ともに—・すとかや」〈謡・歌占

  1. 職をとく。解任する。

    1. 勅勘を蒙 (かうむ) り神職を—・せられて」〈太平記・一五〉

  1. 下級官庁から上級官庁へ、解 (げ) を提出する。

    1. 常陸 (ひたち) の国の司、—・す」〈常陸風土記

[名・形動]

  1. 心根の卑しいこと。下劣なこと。また、そのようなさまやその人。「—な根性は持つな」

  1. 身分の低い者。

    1. 「未学を軽んぜず—をも侮らず」〈露伴五重塔

  1. げし(下司)」に同じ。

[助動][げせ|げし|げす|げす|○|○]
  1. 助詞「で」に付いて)…です。…でございます。

    1. 「沖づりには竿は用いません。糸だけでげす」〈漱石坊っちゃん

  1. …ました。

    1. 「扡 (もぎ) りとられてげすから、其処 (そけ) えらに転 (まろば) り落ちてはをりやせんか」〈滑・七偏人・四〉

[補説]「げす」には、「げえす」「げんず」という形も見られ、「ございます」の転などといわれる。江戸末期の江戸の商人・職人、明治初期の東京の職人通人などの間で用いられた。

出典:青空文庫

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