[動バ上一][文]さ・ぶ[バ上二]《「荒 (さ) ぶ」に由来する語で、古びるところから》
  1. 古くなって特有の趣が出る。古めかしい味わいがある。もの静かで趣がある。

    1. 「谷中感応寺の…或は清らかに或は—・びて各々其宜しきに適 (かな) い」〈露伴五重塔

  1. 声に渋みが出る。声が低く太い。「—・びた、武人らしい声」

[動ラ下二]さびれる」の文語形。
[動バ上一][文]さ・ぶ[バ上二]《「寂びる」と同語源》
  1. 金属の表面に錆が生じる。「—・びた釘 (くぎ) 」

  1. 能力・働きが鈍くなってだめになる。「運動不足でからだが—・びてきた」

[接尾]《上一段型活用[文]さ・ぶ(上二)》名詞に付いて、そのものらしく振る舞う、そのものらしくなる意を表す。「神—・びる」
  • 「みこも刈る信濃の真弓我が引かばうま人—・びて否と言はむかも」〈・九六〉

出典:青空文庫

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