法華経譬喩品 (ひゆほん) に説くたとえ。ある長者の家が火事になったとき、家の中の子供たちに羊 (よう) 車・鹿 (ろく) 車・牛 (ご) 車を与えるからと言って屋外に避難させた。長者を仏に、火事の家をこの世に、子供を世の人に、羊車・鹿車・牛車をそれぞれ声聞乗 (しょうもんじょう) ・縁覚乗 (えんがくじょう) ・菩薩乗 (ぼさつじょう) にたとえたもの。
「だし(山車)」に同じ。
出典:青空文庫
・・・灯、さいかち茨の赤い山車だ。」 と言う……葉ながら散った、山葡萄・・・ 泉鏡花「茸の舞姫」
・・・祭りとて、大通りには山車小屋をしつらい、御神輿の御仮屋をもしつら・・・ 幸田露伴「知々夫紀行」
・・・踊り屋台、手古舞、山車、花火、三島の花火は昔から伝統のあるものら・・・ 太宰治「老ハイデルベルヒ」