[助動][ざら|ざり|ざり|ざる|ざれ|ざれ]《助動詞「ず」に動詞「あり」の付いた「ずあり」の音変化》活用語の未然形に付く。…ない。…ないでいる。
  • 「思ひつつぬればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらましを」〈古今・恋二〉
[補説]ふつう、「ず」の補助活用として扱う。終止形はきわめて少なく、已然形・命令形は漢文訓読文体に多く用いられる。
連語《係助詞「ぞ」に動詞「あり」が付いた「ぞあり」の音変化》(多くは「にざりける」の形で)指定存在の意を強める意を表す。中古、和歌などに用いられた。
  • 「照る月の流るる見れば天の川出づるみなとは海に—◦りける」〈土佐
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