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ある薄ら曇りの日、ぶらぶら隣村へ歩いた。その村に生田春月の詩碑がある。途中でふとその詩碑のところへ行ってみる気になって海岸の道路を左へそれ、細道を曲り村の墓地のある丘へあがって行った。 墓地の下の小高いところに海に面し・・・
黒島伝治
「短命長命」
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・・・ また今の学者を見るに、維新以来の官費生徒はこれを別にし、天保年間より、漢学にても洋学にても学問に志して、今日国の用をなす者は、たいがい皆私費をもって私塾に入り、人民の学制によって成業したる者多し。今日においても官学校の生徒と私学校の生・・・
福沢諭吉
「学者安心論」