[動マ下一][文]し・む[マ下二]
  1. あるもの・場所・位置・地位などを自分のものとする。占有する。「三賞を一人で―・める」「国際経済の中で重要な役割を―・める」「業界トップの座を―・める」「連番で座席を―・める」

  1. 全体の中である割合をもつ。「賛成が過半数を―・める」「ビルの八割をテナントが―・める」

  1. (「味をしめる」の形で)体験して、うまみを知る。良さを知って、次を期待する。「一度味を―・めたらやめられない」

  1. 《自分のものにするところから》食べる。

    1. 「すき焼きを―・めたあとで、葱 (ねぎ) の湯どおしをあがってごろうじろ」〈魯文安愚楽鍋

  1. ある才能・性質などを備える。

    1. 「いとあはれと人の思ひぬべきさまを―・め給へる人柄なり」〈・浮舟〉

[動マ下一][文]し・む[マ下二]
  1. 色にそまるようにする。また、においなどを深く入り込ませる。「煮―・める」「たき―・める」

    1. 「香の紙のいみじう―・めたる」〈・三六〉

  1. 深く感じ入れさせる。強く心を引かれる。

    1. 「花の枝にいとど心を―・むるかな人のとがめむ香をばつつめど」〈・梅枝〉

[動ラ五(四)]

  1. 乾いていたものが水分を含んでぬれた感じになる。水気を帯びる。「夜露で―・った地面」「―・っている洗濯物」

  1. 気がめいる。物思いに沈む。また、元気がなく沈んだ状態になる。振るわない。「―・って重苦しい雰囲気」「打線が―・って快音が聞かれない」

  1. 勢いが弱まる。衰える。

    1. 「やうやう風直り、雨の脚―・り」〈・明石〉

  1. 火が消える。

    1. 「火―・りぬめり」〈かげろふ・下〉

  1. 落ち着きがある。

    1. 「人ざまも、いたう―・り、恥づかしげに」〈・絵合〉

[動マ下一][文]し・む[マ下二]《「締める」と同語源》手やひもなどで強く押さえつけたり、巻きつけたりする。また、そのようにして殺す。「腕で相手の首を―・める」「鶏を―・める」
[動マ下一][文]し・む[マ下二]
  1. 強く引っ張ったりひねったりして、緩みのないようにする。「三味線の糸を―・める」「元栓を―・める」「ねじを―・める」

  1. 長い布やひもなどを巻きつけて、緩まないように固く結ぶ。「帯を―・める」「ネクタイを―・める」

  1. 強く押しつけてしぼる。「ダイズを―・めて油をとる」

    1. ㋐(「緊める」とも書く)気持ち・態度などを緊張させる。また、管理を厳しくする。「気を―・めてかかる」「新入部員を―・める」「派を―・める存在」

    2. ㋑懲らしめる。とっちめる。「餓鬼大将を一度―・めてやろう」

  1. 出費を切り詰める。節約する。「交際費を―・める」「家計を―・める」

  1. 物事のまとまったことを祝ってみんなで一緒に手を打ち合わせる。手打ちする。「最後に手を―・めていただきましょう」

  1. (「〆る」とも書く)そこまでを一区切りとして合計する。また、飲食店で会計を頼む。「売り上げを―・める」「いったん―・めてください」

  1. (「〆る」とも書く)あれこれ飲み食いして、終わりの食べ物とする。「鍋料理は雑炊で―・めよう」

  1. (「〆る」とも書く)塩や酢で魚の身をひきしめる。「サバを酢で―・める」

  1. 10 魚の鮮度を保つため、血抜きをする。→活け締め

  1. 11 (閉める)あいていた窓や戸などをぴったりとじる。「雨戸を―・める」⇔開 (あ) ける

  1. 12 (閉める)その営業・業務を終了する。また、廃業する。「店を―・める」「窓口は五時に―・めます」⇔開 (あ) ける

  1. 13 取り決める。

    1. 「胸中残さずうち明けて、評議を―・めむといふ間もあらせず」〈浄・忠臣蔵

  1. 14 契りを結ぶ。

    1. 「―・めてはなれし身なりしを、また結びかへ行く旅の」〈浮・御前義経記・三〉

    2. 閉 (と) じる[用法]

[助動][(しめ)|しめ|しめる|しめる|(しめれ)|(しめよ)]《使役の助動詞「しむ」の口語形》用言や助動詞「なり」「たり」などの未然形に付く。荘重な文章や講演口調の言いまわしなどに用いられる。使役の意を表す。…せる。…させる。「私をして言わしめれば、それは事実ではないと思う」→させるせる

出典:青空文庫

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