1. ひと続きのものの末。また、いくつかに区別したものの終わりの部分

    1. ㋐川の下流。また、その流域川下。「—へ漕ぎ下る」「—で釣る」⇔上 (かみ) 

    2. ㋑時間的にあとと考えられるほう。現在に近いほう。後世。「上は太古の昔から—は現在ただ今まで」⇔上 (かみ) 

    3. ㋒ある期間を二つに分けた場合のあとのほう。「—の半期」⇔上 (かみ) 

    4. ㋓月の下旬。「寄席の—に出演する」

    5. 物事の終わりの部分。末の部分。「詳しくは—に記す」「—二桁 (けた) は切り捨て」「—の巻」⇔上 (かみ) 

    6. 和歌後半の2句。「—の句」⇔上 (かみ) 

  1. 位置の低い所。また、低いと考えられる所。

    1. ㋐下方に位置する所。下部。「—の田に水を落とす」⇔上 (かみ) 

      「外 (と) のかたを見いだしたれば、堂は高くて—は谷と見えたり」〈かげろふ・中〉

    2. ㋑からだの腰から下の部分。また、特に陰部や尻をさすことが多く、それを話題にする下品さや、大小便に関する事柄をもいう。「—の病気」「話が—へ下る」「—の世話をする」「—半身」⇔上 (かみ) 

    3. 下位座席。下座。末座。末席。「幹事役が—に控える」⇔上 (かみ) 

    4. 客間座敷などに対して、台所・勝手などをさす語。⇔上 (かみ) 

    5. 舞台の、客席から見て左のほう。下手 (しもて) 。「斬られた役者が—に引っ込む」⇔上 (かみ) 

  1. 地位身分の低い人。君主に対して、臣下人民。雇い主に対して、使用人・召し使い。「—の者をいたわる」

    1. 「夫を待 (あつか) う塩梅 (あんばい) 、他 (ひと) に対するから—に臨む調子」〈紅葉多情多恨

    2. 「上 (かみ) は—に助けられ、—は上になびきて」〈・帚木〉
  1. 中心から離れた地。

    1. ㋐都から離れた地。特に、京都から離れた地方。⇔上 (かみ) 

    2. 京都で、御所から離れた南の方角地域。転じて一般に、南の方の意で地名などに用いる。「寺町通りの—にある家」「—京 (しもぎょう) 」⇔上 (かみ) 

    3. ㋒他の地域で、より京都に遠いほう。昔の国名などで、ある国を二分したとき、都から見て遠いほう。「—関 (しものせき) 」「—つふさ(=下総 (しもうさ) )」⇔上 (かみ) 

    4. 京都から見て、中国四国九州などの西国地方。特に、キリシタン関係書では九州をさす。

  1. 格や価値が劣っているほう。

    1. 「上 (かみ) 中 (なか) —の人」〈土佐

    1. 宮中や貴人の家で、女房が詰めている局 (つぼね) 。

      「腹を病みて、いとわりなければ、—に侍りつるを」〈空蝉

    2. ㋑《下半身につけるところから》袴 (はかま) 。

      「—ばかり着せてやらう」〈虎明狂・二人袴

  1. 氷点下冷却した地面地上物体に、空気中の水蒸気が触れて昇華してできる氷の結晶。風の弱い、晴れた夜にできやすい。 冬》「—のふる夜を菅笠のゆくへ哉/竜之介

  1. 使用中の電気冷蔵庫の内側に付着する細かい氷。

  1. 白髪をたとえていう語。「頭髪に—を交える」

[助動][しも(しま)|しも(しむ)|しも(しむ)|しも(しむ)|○|しめ]《尊敬の助動詞「しもう」の音変化》四段・ナ変動詞の未然形に付く。軽い尊敬の意を表す。…なさる。→さしもしむしもう
  • 「斉王は張儀をにくましめども、今、梁を伐 (う) たしもは」〈史記抄・張儀伝〉
[補説]「せたまふ」の音変化形「しまう」が転じたもので、室町後期に用いられた。
連語《副助詞「」+係助詞「」》名詞、副詞、活用語の連用形および連体形、助詞などに付く。
  1. 上の語を特に取り立てて強調する意を表す。それこそ…も。…もまあ。「だれ—が勝利を信じた」

  1. (打消しの語を伴って)

    1. ㋐打ち消しの意を強める。…も。

      「いとかう—見えじとおぼししづむれど」〈桐壺

    2. ㋑部分的に強く打ち消そうとする意を表す。必ずしも。あながち…も。「望みなきに—あらず」

      「死は前より—来たらず、かねて後ろにせまれり」〈徒然・一五五〉

[補説]「おりしも」「まだしも」「かならずしも」などは一語の副詞として扱われる。

出典:gooニュース

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2023年11月