・・・一千年来の氏族政治を廃して、藤氏の長者に取って代って陪臣内閣を樹立したのは、無爵の原敬が野人内閣を組織したよりもヨリ以上世間の眼をらしたもんで、この新鋭の元気で一足飛びに欧米の新文明を極東日本の蓬莱仙洲に出現しようと計画したその第一着手に、・・・ 内田魯庵 「四十年前」
・・・『若い親衛軍』『赤い処女地』などという雑誌に、或る工場内の文学研究会から推薦された労働者の小さい作品が発表されることもある。 いきなりそこから、完成した芸術作品の生れることを期待するのは無理であるけれども、同時代の専門家によって作ら・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・の師匠役になる用意はすっかりしている。作家団体と赤色陸海軍作家連盟とがその師匠役の組織的形態を示してくれることを我々は希望している。」「ラップ」の新鋭作家たちの間では、文学の組織的生産が問題としてとりあげられるようになった。ソヴェトで、・・・ 宮本百合子 「ソヴェト文壇の現状」
出典:青空文庫