《動詞「すま(争)う」の連用形から》
1 すもう。また、すもうをとること。《季 秋》
「当麻蹶速 (たいまのけはや) と野見宿禰 (のみのすくね) とに—とらしむ」〈垂仁紀〉
2 「相撲 (すまい) の節 (せち) 」の略。
3 「相撲取 (すまいと) り」「相撲人 (すまいびと) 」の略。
「—の負けてゐる後ろ手」〈枕・一二五〉
すまいぐさ【相撲草】
植物の名。オグルマまたはオヒシバという。「ひくには強き—かな」〈金葉・雑下〉
すまいとり【相撲取り】
すもうとり。すまいびと。すまい。
すまいのせち【相撲の節】
平安時代、毎年7月に宮中で、諸国から召し集められた相撲人 (すまいびと) の相撲を天皇が観覧した行事。初めは7日、のち、大の月は28日・29日、小の月は27日・28日となった。2日前にけいこの内取りがあり、当日は召し合わせといって20番(のち17番)の取組があり、翌日、優秀な者を選んで行う抜き出、衛府の舎人 (とねり) などによる追い相撲があった。場所は多く紫宸殿 (ししんでん) 南庭で行われた。すまいのせちえ。すもうのせち。すまい。《季 秋》
出典:青空文庫
・・・妙子はその間も漢口の住いに不相変達雄を思っているのです。いや漢口・・・ 芥川竜之介「或恋愛小説」
・・・、まずほかにはありますまい。いや、俊寛様の話ばかりではありません。・・・ 芥川竜之介「俊寛」
・・・への土産に、おれの島住いがどんなだったか、それをお前に話して聞か・・・ 芥川竜之介「俊寛」