多くの世。代々。よよ。累世。

「千万年来—の遺伝に存して人々の骨に徹したる慣行」〈福沢福翁百話

音律に合った正しい音。調子などの正しい音楽

[名](スル) 物が生まれ育つこと。しょうじょう。
[ト・タル][文][形動タリ]いきいきして活気があるさま。
    1. 「—たる色と形とを具えた草木」〈西田・善の研究

[名](スル)
  1. ものができること。また、ものを新たにつくり出すこと。「薬品を—する」

  1. 哲学で、事物がある状態から他の状態になること。また、その過程転化

[名](スル)征西」に同じ。
[名](スル)西方に行くこと。西方の敵を征伐すること。西征

穏やかに治まっている世。太平の世。

漫然たる—の一閑人たれ」〈福沢福翁百話

国力が盛んな時代盛代

すぐれた天子の治める世。聖王治世聖代

《「せいぜい」とも》まじりけのないまごころ。純粋誠実さ。

「古くからの土地の神に、—をいたしていた」〈柳田・山の人生

[名](スル)
  1. 十分に念を入れてつくること。「材料を選び—した品」

  1. まじりものを除いて、純良なものをつくりあげること。「原油を—する」

[名](スル)正しく整えること。正しく整っていること。
  • 軍律を—するの力なきは」〈小幡篤次郎訳・上木自由論〉

[形動タリ]

  1. 寒く冷たいさま。寒々とものさびしいさま。また、涼しいさま。

    1. 「—たる微陽のまへ、遠路に臨んで眼 (まなこ) をきはむ」〈平家・五〉

  1. 雨雲のわくさま。〈色葉字類抄

[名・形動](スル) 整いそろっていること。整えそろえること。また、そのさま。
    1. 「威権最も強盛にして、礼楽征伐の法、—ならざるはなし」〈福沢学問のすゝめ

    2. 「真に邦国を—せんと欲する」〈岡部啓五郎・開化評林〉
[形動タリ]整いそろっているさま。
    1. 行列の順叙乱ることなく、—として歩み行くなり」〈日本風俗備考・一三〉

[ト・タル][文][形動タリ]秩序正しく、きちんと整っているさま。
[ト・タル][文][形動タリ]正しく整っているさま。
[ト・タル][文][形動タリ]あおあおとしているさま。
  • 「草木は年中—として枯槁 (ここう) せず」〈鉄腸南洋の大波瀾〉
[ト・タル][文][形動タリ]多くて盛んなさま。さいさい。「—たる著名人が会する」「多士—」
[ト・タル][文][形動タリ]草木の茂っているさま。さいさい。
[ト・タル][文][形動タリ]草木などがあおあおと茂っているさま。
[副]息遣いの早いさま。
[副](スル)
  1. 苦痛や煩わしさがなくなって、気持ちが晴れるさま。「試験が終わって—(と)した」

  1. すがすがしく感じるさま。

    1. 「高い山の見晴はまた別だね。実に—するよ」〈蘆花不如帰

[形動タリ]に同じ。
    1. 「夢にとわたる横田川、—たる流れ水の」〈浮・御前義経記・三〉

出典:青空文庫

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